<コラム#3>
人的資本経営とは
1.人材版伊藤レポートとは
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「人材版伊藤レポート」は、2020/9と2022/5に経産省より発表された「持続的な企業価値向上と人的資本に関する研究会」による報告書です。
研究会で座長を務めた伊藤邦雄氏(一橋大学名誉教授)の名前を取り、「人材版伊藤レポート」と呼ばれています。
2022/5に発表された2.0版では、初版に「実践的にガイドするようなアイディアや施策や視点を提示すること」を目的とした深堀が追加されています。
従い、基本的には2.0版を読み進めることで、内容理解が出来るようになっています。
2.基本的な考え方、観点
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初版、2.0版を通じて、以下を論や考え方の軸としています。
・持続的な企業価値の向上と人的資本
・経営陣、取締役会、投資家が果たすべき役割
・人材戦略に求められる3つの視点と5つの共通要素
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<3つの視点>
1.経営戦略と人材戦略の連動
2.As is‐To beギャップの定量把握
3.人材戦略の実行プロセスを通じた企業文化への定着
<5つの共通要素>
1.動的な人材ポートフォリオ
2.知・経験のダイバーシティ&インクルージョン
3.リスキル・学び直し
4.従業員エンゲージメント
5.時間や場所にとらわれない働き方
3.持続的な企業価値の向上と人的資本
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レポート初版では「持続的な企業価値の向上と人的資本」を第1章として取り上げています。
変化が急激且つ多様な現代社会で、企業価値を持続的に向上させていくには、人材戦略を変革していく必要があると述べられています。
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※「経済産業省『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書(人材版伊藤レポート)』」より作図
4.経営陣、取締役会、投資家が果たすべき役割
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レポート初版では「経営陣、取締役会、投資家が果たすべき役割」を第2章として、右図のように解説されています。
人材戦略を変革し推進していくためには、これまでの「人事部任せ」ではダメで、「経営陣がイニシアティブを取り、取締役会がガバナンスを担い、投資家との対話が必要」としています。
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※「経済産業省『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書(人材版伊藤レポート)』」より作図
5.人材戦略に求められる3つの視点と5つの共通要素
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レポート初版では、第3章として「人材戦略に求められる3つの視点と5つの共通要素」が提示されています。
人材戦略を考える上では、企業ごとに課題や文化が違うため、それぞれに応じた具体策を生み出す必要がありますが、右図の「3つの視点」から俯瞰すること、「5つの共通要素」に分類することで、有効な戦略立案につなげられるとしています。
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※「経済産業省『人的資本経営の実現に向けた検討会 報告書(人材版伊藤レポート)』」より作図
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